Food
2021-06-11
![nasuoyaji_icatch](http://laluge-magazine.com/wp-content/uploads/2021/06/nasuoyaji_icatch.jpg)
curry music&Shimokita-logy
茄子おやじ
古着、音楽、サブカルチャーの発信地:下北沢。
若者が集まり賑やかな街。
そんな街の路地裏には秘密にしたくなるような名店が集う。
音楽とカレーを楽しめる「茄子おやじ」。
下北のカレー巡りのスタートはここから!?
夕暮れ時、駅前は相変わらずの人通り。
京王井の頭線と小田急線が交差する下北沢駅。
1927年(昭和2年)4月1日に開業し、「ファッションの街」、「サブカルの街」、「演劇の街」と呼ばれ多くの人に愛された街。
そんな下北沢で最も古い老舗カレー屋の「茄子おやじ」に行ってきました。
駅の東口を出て、下北沢南口商店街を南に下る。
早くカレーが食べたいという欲を抑えつつ、多くの人が行き交う商店街をかき分けるように進む。
しばらく進むと「茄子おやじ この先63歩→」というロールプレイングゲームのような高揚感を感じる看板が出てくる。
カレーの楽しみが倍々ゲームのように増えていくのを感じながら看板の先に行く。
店先に着き、店内に入るとレコードが流れる秘密基地のような空間が広がっている。
メニューを眺めながら、「やさいカレーもアリだな」と迷ってみるが、男は黙ってビーフ。
カレーが来るまでの間、少し余談を挟みます。
私が小学2年生の頃、「マジック・ツリーハウス」という本を読みツリーハウスに憧れを抱いていました。(本の内容は全く覚えてません笑)
ツリーハウスを子供だけで作るのは無理だと思い、秘密基地を友達と作ることに。
靴屋の裏にあった段ボールをもらって良いのかどうか気にもせず持って行き、
うろ覚えですが、水に困らないという理由で公園の公衆便所の裏に秘密基地を作りました。
段ボールを筒状につなげただけの秘密基地だったんですが、懐中電灯を家から持ってきたりして一晩明かそうとしたこともありました。(その後すぐに、怖くなって帰りましたが汗)
そんな思い出のある秘密基地なんですが、大人になっても誰にも邪魔されない自分だけ、自分たちだけの空間をどこか欲してしまいますよね。。
と、オチのない話なので、カレーに助けてもらいましょう。
![差込画像](http://laluge-magazine.com/wp-content/uploads/2021/06/nasuoyaji_article-375x500.jpg)
平にしたライスの上にカレーが満遍なくかけられ、上品な人参が花を添える。
辛さは辛過ぎず優しい味なので、どこか懐かしい味に感じた。
音楽も楽しめる茄子おやじ。
お店の中にはたくさんのレコードがあり、その日ごとにかける曲が違うみたい。
音楽に詳しくなくても知ってる感を演じながら楽しむカレーは、自分を別のステージに上げてくれる。
忙しい毎日だと思い出しにくい懐かしい思い出。
食後、余韻に浸りながら、店までの道のりを思い出す。
活気ある商店街から路地裏に入り、秘密基地のような場所で食べるカレーはあの頃を思い出させるカレーでした。
昔の気持ちを思い出すために、たまには路地に入って自分の秘密基地を探すなんてことも必要かもしれない・・・。