cinema
2021-05-23
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自分の居場所が欲しかった男の話
catch me if you can
今月おすすめしたい映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
実話をもとにした映画ではあるが、実際にこんな事が起きたのかと疑うような出来事が続く。
主人公は、レオナルド・ディカプリオが演じるフランク・アバグネイル。
10代にして詐欺師として数々の犯罪を犯してきた。
ある時はパイロット、またある時は医者になり数々の人を騙してきた。
なぜ人を騙し続けたのか、、、?
この映画の主人公はフランク・アバグネイル。
文房具屋を営む裕福な家庭に生まれたフランクであったが、脱税疑惑をかけられ文房具屋を畳む事となる。
その事がきっかけで両親は離婚することになった。
仲の良かった両親が離婚したという現実を受け止められず17歳の頃に家出をする。
家出をしたものの、お金はすぐに底をついた。
どうにか現金を手に入れたいフランクは、家出前に父からもらった小切手を現金化しようとする。
しかし、父から貰った小切手は不渡りの小切手※1であったため現金化どころか使うことすらできなかった。
※1 不渡り小切手:当座預金の残高がない小切手のこと
持っていた小切手の生年月日を偽造したり、名前を偽造したりとあらゆる手段を使って何とか現金を手に入れようとする。
銀行も見ず知らずの小切手を易々と現金化するほどセキュリティは甘くなかった。
どうにもならない状況の中、パイロットに成りすまし偽造小切手を作成し現金を手に入れることに成功する。
ジャンプシートに乗り世界中をタダで飛び回り豪遊する生活を繰り返す。
そんな中でFBIの捜査の目に引っ掛かり、パイロットに成りすますのが危険だと感じると今度は医者に成りすますことに。
逃げ回りながら色々な身分に成りすますことで自分の居場所を確立していった。
しかし、そんな生活も長くは続かず21歳の頃にFBIに拘束される。
その後、12年の刑期を言い渡させるも、FBIの管理下で偽造小切手操作に協力することで釈放された。
映画では描かれていない犯罪もあるが、信じがたい犯罪ばかりでこれが実話なんだと思うと、
世の中はもっと疑って生きる事が必要だなと感じる。
また、フランクは釈放後にセキュリティ・コンサルタント会社を設立し多くの会社のセキュリティのコンサルタントをしてきた。
犯罪の舞台から、世の中の安全を作る舞台に活躍の場を移し詐欺をしていた当時の事を、自分には居場所がなく生きるための詐欺を企てることしか考えられなかったと振り返っている。
また、寂しさを埋め合わせる様な行動が劇中でも描かれている様に、20代そこそこの少年には孤独で寂しい時間だったと思われる。
人に嘘をつくことは自分の立ち位置を厳しくするものだと、一つ教訓になった映画でした。
全編英語のみですが、映画を見終わった後に見ると、フランク・アバグネイルから学ぶ事が多く面白い動画です。